2009年4月16日、
12年間連れ添ったソウルメイト、
猫のピンちゃんが天国へ旅立ちました。

最初は皮膚病、
そのうちに背中にしこりができ、
原因がわからず検査、検査、手術・・・。
その直後からひどい下痢になり、
日に日に弱っていき
「猫エイズ」と判明したのは、
亡くなる一週間前でした。
もうずっと以前、
ピンちゃんが子猫の頃に行った
猫エイズの検査は陰性だったはず。
なんだか腑に落ちないまま
悪化していくピンちゃんの容体に
うろたえ、追い詰められて、
絶望した、2009年4月16日。

ピンちゃんが亡くなって半年くらいは
原因不明の発熱、拒食、情緒不安、
不眠、おまけにアルコール依存まで・・・
それでも無事に生きていられたのは、
天国のピンちゃんが
見守っていてくれたから?

2009年秋、寂しさにたえかね
猫の里子を迎えようとして
保護活動をされている方々と出会い、
里親になることの責任について深く、
深く考えさせられました。
「あなたが病気になったら、
 誰がこの猫の世話をしますか?」
「結婚や出産で環境が変わっても
 終生家族として愛していけますか?」
「この子にも魂や個性があり、
 思うようにならなかったり、
 時には粗相をしたり、
 お部屋を汚すこともあるでしょう。
 それでも家族として受け入れ、
 しつけて、仲良くしていけますか?」
保護主さんたちの質問は、鋭く迫り・・・
だけど、親になる自覚を促すに
十分すぎるものでした。
親になる覚悟も、絆もない男女が
なんとなくセックスをして
“できちゃった”子どもを虐待死・・・
そんな事件も珍しくない昨今、
親になるとは、命に寄り添うとは、
一体どういうことなのか、
真剣に考えらせられたものです。

おかげで自暴自棄は改められ、
少しずつ品行方正(?)に向かっています。
犬猫の保護活動をされている方々の
命に向き合う姿は、真摯で、優しくて、
大きくて、こちらの塞いだ心まで
開いてくれるようでした。

ピンちゃんは、亡くなってからも
大切なことをたくさん、たくさん、
教えてくれているのかもしれません。
ピンちゃんを亡くして初めて、
無償の愛というのがどういうものなのか
ほんの少しわかった気がします。
瀕死のピンちゃんを
苦しむピンちゃんを看病しながら、
あの時本気で
「代わってやりたい」と思った・・・。

学生時代、
どんなに哲学書を読みあさっても
いまひとつ理解できなかった
汚れなき「無償の愛」。
憧れ、理想としつつも、
いまひとつ実感できなかった
自分以上に誰かを、大切に思う気持ち。
何の見返りも期待せずに
相手の無事を無心で祈り、
心の底から喜ぶ気持ち。
それを、ピンちゃんは確かに
感じさせてくれた気がします。

この世に生まれ出た瞬間、
きっと誰もが大切なソウルメイトと
はぐれてしまうのだと思う。
人生はたぶん、
はぐれてしまった大切な誰かを
見つけだす旅。
だから人生の、
幸福のバロメーターは
お金や権力ではなく
かけがえのない誰かとの出会い
絆を深めていくことだと思う。
「こいつとは魂の出所が一緒?」
そんな出会いが誰にでもあり、
でもほとんどの人は、
損得感情や自我に邪魔されて
無償の愛など学べないまま
人生を終わってしまうのではないか。
だとしたら、
自分はなんてしあわせ者だろう、
今は、そんな風に思えます。

猫って(犬もそうかもしれないけど)
なんて純粋で愛しい生きものなんだろう…
こちらが愛情を注げば注ぐだけ、
いやそれ以上に
豊かな愛情で応えてくれる。
猫同士では嫉妬もあり、喧嘩もするようだけど、
人間のパートナーとしては、
上等すぎるくらい愛情深い、
心の大きな生きものだと思う。
招き猫・ピンちゃんのおかげで、
人にも仕事にも
何もかもに恵まれすぎている今日、
ピンちゃんから学んだことを大切に
これからもしっかり
がんばるんだニャー!
天国のピンちゃん、
しっかり見守っていてね。